法人事業①株式会社とは

February 13, 2018

 開業する場合、個人事業で始めるべきか、法人事業で始めたほうが良いのかは、これまでご紹介してきたそれぞれのメリットやデメリットを検討したうえで決定しましょう。

 法人でスタートすることとした場合、次に検討するのがその法人の種類です。よく聞く「株式会社」、昔からある「有限会社」、最近よく目にする「合同会社」、そもそもどういうものなのでしょう。それぞれ特徴や法の定めがあります。今回は、「株式会社」についてご紹介します。

 

 株式会社は、まず「株主」と「取締役(役員)」との関係を最初にイメージしておくと理解がしやすいです。「株主」は事業に必要なお金を出す人、「取締役(役員)」は経営を任された人のことです。これから事業を始める人の多くは、自分でお金を用意して自分で経営も行いますから、株主であり役員でもあるというのが普通です。このため、なんとなく株主と役員は同じものだ、という認識が一般的にあります。ですが、株主と役員は全く別の存在です。

 

 株主は、自分が出資した範囲で責任を負います。「責任を負う」というのは、出したお金の分だけ損をしても文句は言えない、ということです。仮に会社が倒産したとしても、自分が出したお金が戻ってこないというだけです。会社がそれ以上の債務を負ったとしても、自分が出したお金を超える分まで責任を負う必要はありません。株式会社の役員が「有限責任」といわれるのは、このような仕組みからです。

 一方、株主であり役員でもある一人役員会社などは、株主の立場としては有限だとしても、経営上の責任は負います。例えば事業で取引相手に損害を負わせた場合は、出資の範囲だけで責任を免れるということはありません。今後事業資金を調達するにあたって出資を募ることもあるでしょうから、この基本的な関係を理解しておくことが大切です。

 

 次に、組織の構造です。まず「株主総会」が全株主によって構成されます。株主総会は、取締役の選任など、会社の重要な事柄を決めます。選ばれた「取締役」が「取締役会」で事業に関する決議を行い、議事録に残します。株主が複数の場合でも、一人だけの場合でもこの枠組みは基本的に変わりません。一人役員の場合は取締役会を設置しないこともできますが、その場合でも「取締役」によって会社の意思が決定されるということは同じです。役員報酬など、重要事項を決定したときは「代表取締役による決定書」などの形で書面に残しておくことも必要です。事業運営に関することを役員で定め、事業を展開していきます。

 

 大ざっぱですが、株式会社の基本構造はこのような形です。会社設立にあたっての具体的な手続き、役員報酬や一株あたりの金額の決め方など、会社を設立するうえでの実務は次回以降ご紹介します。

 

 

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